はじめに

「この部品、どのゴム素材で作るのが正解だろう?」

そんな疑問に直面したことはありませんか?
工業用ゴムやスポンジの選定は、機械や製品の性能や寿命に大きく影響する重要な要素です。ですが、ゴムにはたくさんの種類があり、特性も用途もさまざま。その違いをしっかり理解していないと、思わぬトラブルの原因になってしまうこともあります。

今回は代表的な7種類のゴム素材(NR、CR、NBR、EPDM、U、Q、FKM)をピックアップし、それぞれの特性・メリット・デメリットをわかりやすく解説します。素材選定に迷った時のヒントに、ぜひご活用ください!

ゴム・スポンジ素材を選ぶ際の基本ポイント

まず、素材を選ぶ際にチェックすべき主な性能を整理しておきましょう。

項目説明
耐熱性高温下でも性能が安定しているか
耐寒性低温環境での性能が保たれるか
耐油性オイル・グリスとの相性
耐候性紫外線など屋外環境への耐久性
機械的強度引張強度・引裂き強度などの強さ
耐薬品性酸・アルカリなどへの耐性

各素材の特徴と用途

① 天然ゴム(NR

特性・高い弾性と強度
・優れた耐摩耗性
・低温環境に強い
デメリット・耐油性・耐熱性・耐候性が弱い
用途例・防振ゴム、タイヤ、コンベアベルト

② クロロプレンゴム(CR

特性・バランスの取れた性能
・耐候性・耐油性・難燃性に優れる
デメリット・耐熱性・耐寒性は中程度
用途例・ホース、パッキン、防振材、ウェットスーツ

③ ニトリルゴム(NBR

特性・高い耐油性
・燃料・グリースに強い
デメリット・耐候性・耐寒性がやや低め
用途例・ガスケット、シール材、燃料系部品

④ エチレンプロピレンゴム(EPDM

特性・優れた耐候性・耐オゾン性
・耐水性、電気絶縁性も◎
デメリット・耐油性は劣る
用途例・屋外シール材、電線被覆、ウォーター系パッキン

⑤ ウレタンゴム(U

特性・高い機械的強度と耐摩耗性
・ゴムとプラスチックの中間のような性能
デメリット・耐熱・耐候性がやや弱い
用途例・ローラー、キャスター、衝撃吸収材

⑥ シリコンゴム(Q/SI

特性・広い温度範囲(−60~+200℃)で使用可能
・耐候性・耐寒性に非常に優れる
デメリット・機械的強度はやや弱い
用途例・医療部品、家電パッキン、食品機器の部品

⑦ フッ素ゴム(FKM

特性・耐熱性、耐薬品性、耐油性すべてに優れる
・高機能ゴム素材
デメリット・コストが高い
用途例・自動車エンジン部品、化学プラント、航空機部品

ゴム素材の特性比較表(5段階評価)

材料 機械的強度耐熱性耐薬品性耐候性耐寒性耐油性
NR★★
★★★
★☆
☆☆☆
★☆
☆☆☆
★☆
☆☆☆
★★
★★★
★☆
☆☆☆
CR★★
★★☆
★★
★☆☆
★★
★☆☆
★★
★☆☆
★★
★☆☆
★★
★☆☆
NBR★★
★★☆
★★
☆☆☆
★★
☆☆☆
★☆
☆☆☆
★★
☆☆☆
★★
★★☆
EPDM★★
★☆☆
★★
★★☆
★★
★★☆
★★
★★★
★★
★★☆
★☆
☆☆☆
U★★
★★★
★☆
☆☆☆
★★
☆☆☆
★★
★★☆
★★
★☆☆
★★
★★☆
Q★★
☆☆☆
★★
★★★
★★
★★☆
★★
★★★
★★
★★★
★★
★☆☆
FKM★★
★★☆
★★
★★★
★★
★★★
★★
★★★
★★
☆☆☆
★★
★★★

まとめ

工業用ゴムやスポンジの選定には、「用途に合った素材の特性をしっかり理解すること」が重要です。

例えば、
耐油性が必要ならNBRFKM
屋外使用ならEPDMシリコン
高温環境ならシリコンフッ素ゴム

といった具合に、使用環境や必要な性能に合わせて選ぶことで、トラブルの回避や製品寿命の向上につながります。「何を重視するか」によって選ぶ素材は変わります。今回の比較を参考に、最適なゴム素材を選定してくださいね。

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現場での経験や加工ノウハウをもとに、最適な提案をいたします。

はじめに|「ゴム加工って、どうやってるの?」

ゴム製品を扱っていると、こんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

「そもそも、工業用ゴムってどうやって加工してるの?」
「切断?接着?どんな加工方法があるの?」
「どんな機械で加工してるのか知りたい!」

そんな方のために本記事では、工業用ゴムの代表的な加工方法を、用途や工程ごとにわかりやすく整理しました。ゴム加工機械の種類や、それぞれの特長、得意な加工について解説します。

この記事を読めば、加工方法による違い最適な設備の選び方のヒントがきっと見つかります。

1.切断加工|ゴム素材を図面どおりの形にカット!

「ゴムの加工」と聞いて最初にイメージされやすいのが切断加工
シート状やブロック状のゴム・スポンジ素材を、指定のサイズや形に切り出す工程です。

主な切断加工機:

加工機械名特長や用途例
ウォータージェットカッター高圧水での精密切断。厚物のスポンジやのゴムにも対応。複雑な形状のカットに強い。
レシプロッター上下運動する刃で厚物や硬質ゴムの直線カットに最適。スピードと精度を両立。
カッティングプロッター薄いゴムやスポンジをCAD連動でカット。試作や小ロットに向いています。
バーチカルカッター発泡材・スポンジなどを垂直に切断。長さや厚みをそろえる用途に。
切断機薄物から厚物の素材を効率的にカット。量産に向いた汎用性の高い設備。
スリッター長尺シートを細くスリット。連続加工が可能で、効率的に帯状加工ができます。

2. 切削・穴あけ加工|ゴムを削って形にする除去加工

素材の一部を削ったり、穴をあけたりする加工です。寸法精度の高いパーツ加工立体形状の成形に欠かせない工程です。

代表的な切削加工機:

加工機械名特長や用途例
マシニングセンタCNC制御で高精度な加工を自動化。複数工程を1台でこなせる「複合加工機」として活躍。
汎用旋盤円筒形のゴム部品の外径・内径を加工。ゴムローラーやパッキン類に最適。
横型フライス盤水平方向の刃で削る。厚みの研磨、溝加工や段差、斜め加工にも対応。
ボール盤素材に穴をあける基本機械。座ぐりや皿穴加工にも。

3. 成型・接着・プレス加工|複雑な立体構造や異素材の一体化に

ゴム加工には、切るだけでなく成型する・貼る・圧力をかけるといった工程も存在します。ここではその代表的な方法をご紹介します。

代表的な成型・接着機械/方法:

加工方法特長や用途例
油圧プレス強力な圧力でトムソン型を使った打ち抜き。薄物の大量生産が可能。
接着加工異なるゴム材を接合する加工。ゴム同士やスポンジ同士、ゴム×金属など幅広い組み合わせが可能。
型(成型・注型)金型に流し込んで成形。曲面や凹凸など、切削では難しい複雑形状の製造に最適。

4. 手加工|細かな対応力は“人の技術”にあり

最後にご紹介するのが「手加工」です。機械では対応しきれない微調整試作対応などに不可欠です。

加工方法名特長や用途例
手加工熟練の職人が一つひとつ丁寧に加工。設計変更やイレギュラー形状、細部の仕上げなど柔軟に対応。

まとめ|ゴム加工の工程を知れば、製品の可能性が広がる

ゴム加工は「切る・削る・貼る・成型する・仕上げる」といった多彩な工程に分かれ、それぞれに適した加工機械と技術が存在します。どの工程も、製品の精度や品質を左右する重要なポイント。そのためには、加工方法を理解し、素材や用途に最適な手段を選ぶことが欠かせません。

当社では、切断から成型・手加工まで一貫対応。最新のゴム加工機械と経験豊富な職人によって、あらゆるニーズにお応えしています。

「この加工、できるかな?」「どんな加工方法が合ってるんだろう?」
そんな疑問があれば、ぜひお気軽にご相談ください。