レシプロッターでの加⼯とは?

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~段付きや立体加工にも対応できる便利な加工機~

はじめに

「スポンジやゴム製品をもっと自由に、しかもスピーディーに加工したい…」
そんなご要望をお持ちではありませんか?

工業用ゴムやスポンジの加工では、厚みや柔らかさゆえに、加工時間や形状の精度に悩むことも少なくありません。特に一般的なカッティングプロッターでは、厚みが増すほど加工効率に限界が生じてしまいます。

そこで注目されているのが、レシプロッターという加工機です。本記事では、レシプロッターの基本や、弊社設備の特長でもあるエンドミルによる段付き加工の事例まで、実際の使い方を交えてご紹介します。

レシプロッターとは?

レシプロッターとは、刃が上下に高速で動く(=レシプロ運動)構造を持つカッティングマシンのことです。特に厚みのある柔らかい素材でも、引っかかりなくスムーズに切断できるのが最大の特長です。

加工対象の例

・スポンジ素材(EPDMスポンジ、CRスポンジなど)
・ゴムシート(ニトリルゴム、シリコンゴム等)
・ウレタンフォーム
・不織布、フェルト など

加工時間の違いに注目!

一般的なカッティングプロッターでは、刃物の構造上、10㎜以下の素材が加工の目安とされています。10㎜を超える素材も加工は可能ですが、刃が引っかかりやすく、加工に時間がかかる傾向があります。

一方、レシプロッターは上下動する刃物によって切り込み抵抗を軽減しており、同じ素材でも加工スピードが大幅に向上します。
時間短縮と安定した切断精度の両立ができるのは、大きな利点です。

ミーリング加工も可能に!エンドミル対応プロッター

弊社のプロッターには、レシプロ刃に加えて「エンドミル」を装着できるツールヘッドも備わっており、簡易的なミーリング加工にも対応しています。

エンドミルによる加工の一例

加工例用途・メリット
段付き加工部品とのかみ合わせや密着性向上
座繰り加工ネジの頭部が収まるスペースを確保
溝加工振動対策等の最適化に

ゴムやスポンジでも、特にやや硬度のある素材であれば、エンドミルによって厚み方向の形状加工が可能になります。このような「切断+簡単な切削」が1台で完結することで、設計自由度が上がり、加工工程もシンプルにできる点が魅力です。

レシプロッターを使用するメリット

特長メリット
レシプロ刃厚物素材でもスピーディーかつ安定した切断が可能
加工時間短縮10㎜超のスポンジやゴムでも効率よく加工できる
CADデータ対応DXFなどの図面に基づいた高精度な切断が可能
エンドミル搭載可段付き・溝・座繰りなどの簡易切削も1台で対応

まとめ

レシプロッターは、スポンジやゴムなどの柔らかくて厚みのある素材を、スピーディーかつ正確に加工できる優れた機械です。さらに、エンドミルを搭載すれば、これまで難しかった段付き形状や溝加工も可能になり、製品の設計自由度が格段に高まります。

加工時間を短縮したい方、設計の幅を広げたい方、「この加工、できる?」という疑問をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。図面や簡単なラフスケッチからでもご提案いたします。

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